南九州視察記 其の1 ~出陣篇~
序
この度、兼ねてからの念願であった九州遠征視察を敢行したので、以下数回に分けて報告する。
長距離ドライブを趣味とする私にとって、以前より九州視察計画自体は構想としてあったのであるが、日程が取れない事や、予算の制約等で実現の目処が立っていなかった。 然しながら、前年に車中泊を想定してハイエースワゴン(ディーゼル)を導入し、燃料費+宿泊施設利用費を抑えた外泊が可能になった事及び、ETCカード導入により高速の深夜割引が適用になった事等から遠征の条件が整った。
従って、本年の黄金週間であれば日程も取れ、気温も暑くなく車中泊も可能であろうし(盆では暑くて寝られない)、目下流行中の新型肺炎の影響で道中や目的地での混雑も緩和せられるであろうとの事で、漸く決行の判断をするに至った。
但し元々は九州全県を回る予定であったが、目的地を検討する中で日数や予算の都合上、全てを余裕を持って回るのは困難と判断し、今回は特に関心のあった南九州(熊本・鹿児島・宮崎)を視察する事とし、北九州は別の機会に譲る事とした。
今回の遠征の主たる目的は以下の通りである。
1、ドライブ兼名所及び観光地巡り
2、各地の由緒ある神社の参拝
3、故・麻原尊師の実家跡地及び母校の視察(熊本)
出陣
愈々出陣の時至る。 最低限の用具・寝具を搭載し、渋滞を回避すべく深夜2時過ぎに奈良総本部道場を出陣。
近くの給油所にて給油+洗車を敢行。 軽油なのでガソリンよりは安い(110円)。
流石に夜間と雖も、九州まで全線下道というのは極厳修行が過ぎ、時間的+気力的に厳しいので、布施の力で有料道路のイニシエーションを行う。 本来は100キロ程度出したい所であるが、燃費記録挑戦の為に90キロ程度に抑えて走る。
深夜割引の適用を受ける為には、0-4時の間に高速に入っておく必要がある。 少しでも料金を節約すべく、奈良県内からではなく大阪の八尾(近畿道)から乗った。 八尾市内の某ドナルドにて購入したハンバーガーを夜食兼睡眠防止剤としつつ、吹田経由で中国道からの山陽道に至る。
中国道経由でも、最終的に山口県にて合流する為目的地には行けるのであるが、距離が長いので余計に料金が掛かる+勾配が多く燃費に悪いとされているので山陽道(瀬戸内海沿い)を選んだ(但し中国道の方が空いている模様なので混雑回避には使える可能性がある)。
山陽道に入って後、兵庫県内走行中にサマディ(究極の瞑想状態)に突入しつつあったので、3時間程度仮眠を取る(4時までに入ったのでいつ出ても割引適用)。 8時半過ぎに瞑想を終え、進軍を再開。
10時前には岡山県に突入した。 中々兵庫県以西には行く機会が無いので、この辺りからが活動圏外である。
折角なので朝食を求めてサービスエリアに立ち寄る。 岡山の食べ物と言えば・・・
ケバブ(爆)。 勿論岡山とは縁もゆかりも無い(野々村尊師談)トルコ料理である。 何年も前、秋葉原徘徊中に移動式屋台にて売っていたのを偶然見かけ、普段であれば得体の知れない異国の食品を購入するリスクは取らないのであるが、旅先の開放感故か買ってしまった所、非常に美味しかったので、以来見かけると買ってしまう食品である。
袋状になったパンの如き生地に、鶏肉やキャベツが入っており、ソースが掛けてあるだけの簡素な物である。 食品成立の風土上、ハラールであるので無神論者からイスラム教徒まで安心して口にする事が出来る(但しベジタリアン・ビーガンと称する邪教徒を除く)。
程無くして広島県に入る。 広島に入ると、何故か岡山までは多かった他県ナンバー(関西+中部圏が主、僅かに関東勢)の比率が下がる。 黄金週間ながら渋滞等は無く走り易いが、徐々に天候は下り坂で雨が降り始める。
尾道辺りのSAにて瀬戸内海を望む。 海を挟んで右側の山の辺りに厳島神社がある模様。 何れは訪れてみたい場所ではある。
13時過ぎには山口県に突入。 秋吉台付近も徘徊してみたい地点ではあるが、今回の趣旨とは異なる為次の機会にしたい。
14時半頃、漸く本州最西端の壇ノ浦に到達。 九州は目前である。
壇ノ浦と言えば、源平の最終決戦場であるが、当時平氏側の庇護にあった安徳天皇入水時に共に沈んだ三種の神器の一つ、草薙の剣(熱田神宮御神体)の形代(複製品)は現在もこの辺りに沈むとせられる。
土産として売られていた某前首相(山口出身)のちくわ。
恐らく、ジューシーな味わいなのであろう。
因みに、日本三聖人の一人、福永法源氏は山口県宇部の出身である。
愈々待望の九州上陸の瞬間である(多分生涯三度目)。 幸いな事に、天候もやや回復しつつあった。
奈良県から凡そ600キロの道のりを経て、福岡の若宮インターにて下界へ復帰する。 今回の計画上福岡は通過点であるが、立ち寄るべき箇所が2つあったので福岡にて降りる事となっていたのである。
大阪~福岡で深夜割引適用で8400円程度の布施であった。 こうして来てみると、果てしなく遠いと思っていた九州も意外と近く感じてしまう。
福岡篇に続く
久々の執筆であり、気力が持つかは不明であるが、何とか完結まで書き上げたいと思う。